外国人技能実習生・特定技能外国人の受け入れなら 優良監理団体の証である一般監理事業に認定されたヒューマンリング協同組合にご相談
ヒューマンリング協同組合では、技能実習生及び特定技能生の受入れ業務を中心として、地域における多文化共生社会の実現を目指した様々な活動を行っています。今年度は、企業様からのご依頼による外国人研修生や職員のみなさんへの日本語教室事業にも取り組み始めました。
←日本語学習中のバーレーン人
当組合の技能実習生及び特定技能生については、インドネシアとベトナムからの受入れをメインとしていますが、新たな取り組みである日本語教室事業では、現在、バーレーン、バングラディシュ、パキスタンを出身とする外国人の方を対象に指導を行っています。
日本語教室事業で初めての受け入れは、男女5人のバーレーン人でした。
彼らは、技能実習生や特定技能生と異なり、日本語の学習を全くしていない所謂ゼロ初級で、当初は基本的なコミュニケーションは英語をメインにやさしい日本語を織り交ぜて行いました。過去のブログで紹介したすなはま運動会2023にも参加しましたが、競技への参加がとても消極的で、高校生の熱烈な勧誘にしぶしぶ腰を上げる場面も見られたので、そのときは国民性か個人の性格の影響だと考えていました。また、「運動会」を「Sports Festival」と案内していたためか、感想を聞くと「楽しかったけど、思っていたのと違った」と言われてしまい、期待と違ったことによる戸惑いもあったのかなと、言葉の壁を感じる面もありました。
ところが、ある日、英語が堪能な組合職員が彼らと雑談していたところ、バーレーンではイスラム教による規律が厳しく、婚前の男女がふれあうことが禁止されており、そのため、運動会の競技に参加するのはとてもハードルが高かったというのです。
すなはま運動会では、チームメイトと手をつないだり接触を避けられない種目が当然のようにありました。これまでもイスラム教徒であるインドネシア人技能実習生たちが何のためらいもなく楽しんでいる姿を見ていたので、まさかそこに落とし穴があることに気づきもしていませんでした。
←すなはま運動会の様子
確かに、イスラム教のスンニ派やシーア派といった宗派を聞いたことがありますね。考えてみれば、キリスト教だってカトリックやプロテスタント、ロシア正教などに分けられるし、日本人に身近な仏教だって宗派によって教えや信仰の形は異なります。宗派だけでなく、地域性などによっても様々な違いがあります。それを、なまじインドネシアの経験があったばかりに「イスラム教」と一括りしてしまっていて、配慮が足りなかったことに気づかされました。
例えば、日本(特に地方)在住のイスラム教徒がハラール食材をなかなか手に入れられず困っていることのほか、地方では便利な「足」である自転車に乗る習慣がない国から来た外国人は自転車に乗れないため移動に苦労すること、国によっては黒いものを食べるということにものすごい抵抗があり、日本食の代表格であるおにぎりや寿司も「海苔」が食べられない、ということもあるそうです。
ちなみに、先日行った日本食文化体験でも、参加者の嗜好やリクエストを考慮して、魚をやめてかっぱ巻きに変更するなどの配慮を行っていましたが、進んで食べようとする人もいれば、恐る恐る口にする人もいました。
←かっぱ巻きと自転車練習の様子
同じ日本人同士でも、性格や習慣などを考慮しなければ上手くコミュニケーションをとることができません。まして、言語や風習が異なる海外の人と交流するためには、自分のあたりまえが相手にとってのあたりまえではないことの範囲が格段に広がることを想像しなければなりません。
異なる文化を「理解する」のは、本当に難しい…。バーレーンの方たちを受け入れたことで再認識することができました。でも、異なる文化を「理解しようとする」ことで、コミュニケーションはより良くなることも改めて気づかせてもらいました。
ヒューマンリング協同組合では、外国の方に向けた日本文化体験や、日本人の方に向けた異文化体験などの国際交流活動を企画中です。少しでも興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご参加ください。